コロナが解決したその先にあること>台湾のコロナ対策が爆速である根本理由「閣僚に素人がいない」

台湾
PRESIDENT Online(プレジデントオ...
台湾のコロナ対策が爆速である根本理由「閣僚に素人がいない」 ポストを実力本位で振り分けている 新型コロナウイルスへの対応の速さで、台湾政府は世界的に評価を高めている。なぜそこまでスピーディなのか。台湾の政府系シンクタンクで長年顧問を勤めていた藤重太氏は、...

日本には日本のいいところがありますが、今の段階で、例えば、台湾の対応に目
を見張るものがあります。

「世界に誇れる日本」を取り戻せるかどうか

この記事を読んで、確かにそうだ、と思った点をピックアップしてみました。

日本では誰も着目しない台湾の政治システムにこそ、強さの秘密があるのではないかと筆者は考える。

台湾では国民の直接選挙で選ばれる総統が行政院長(首相に相当)を決め、その行政院長が中心となって閣僚を任命する。最大の特徴は、「大臣」に相当する人々が誰ひとり「国会議員」ではないという事実だ。行政院長や部長・政務委員(大臣)は、立法委員(国会議員)ではないのだ。

「立法府の人間が行政府を兼任? それで監督できるのか」

日本の議院内閣制と、台湾の半大統領制(総統内閣制)をそのまま比較することには無理がある。しかし、日本で当たり前だと思っていたことが、根底から覆されるひと言だった。「井の中の蛙、大海を知らず」「夏の虫、氷を笑う」とはまさにこのことだ。

台湾の「防疫ヒーロー」たちはどこから来たのか

対コロナ対応で獅子奮迅の活躍をした台湾の高官の筆頭が、衛生福利部部長(厚労大臣に相当)であり中央伝染病指揮センターの指揮官でもある、陳時中氏(67)だ。彼は立法委員ではなく、本来の職業は歯科医師である。
民間での活動で能力が認められ、行政府に引き上げられた人材

台湾を「マスク生産大国」にした男

30以上の企業と国家組織をまとめて、構築に3カ月から半年かかるといわれた60本のマスク製造ラインを、わずか1カ月で完成させた。

現在、台湾は1日1300万枚の生産量を持つ、世界第2位のマスク生産大国になっている。 先日、蔡英文総統はそのマスクを米国に200万枚、イタリア・スペインなどヨーロッパに700万枚、国交のある国々に100万枚送ると発表している。

この沈経済部部長も、立法委員ではない。

全国のマスクの在庫一覧システムを作るための情報を民間IT企業に公開し、政府の情報を国民に効率よく伝えるために活躍したのが、唐鳳政務委員(無任所大臣、IT担当大臣)だ。

8歳からコンピュータープログラミングに興味を持ち、ずば抜けて知能が高く、逆に既存の学校教育になじめずに14歳で中学校を中退。高校にも大学にも進学しなかったが、独学でプログラミングを学び、16歳で液晶ディスプレイやプロジェクターの世界的大手、台湾明基公司(BenQ)の顧問になるなど、IT関連企業の要職を経験。

35歳の時に、行政院政務委員(内閣無任所大臣)に任命された。台湾のIT・デジタル社会構築政策を担うにふさわしい、余人をもって代えがたい才能の持ち主だと、国家(任命したのは行政院長)が判断した

副総統の陳建仁氏

公衆衛生学の分野では世界トップの米ジョンズ・ホプキンズ大学公衆衛生大学院で博士号を取得した人物であり、2002〜2003年のSARS危機の際には、行政院衛生署長として大活躍した。この陳副総統も、前述の唐鳳氏も、立法委員ではない。

「パソコンに触ったことがないIT大臣」なんてありえない

パソコンを触ったことのないIT担当大臣が、台湾で生まれることは絶対にない。「末は博士か大臣か」の言葉通り、官僚や学者・専門家が大臣になる道が開けているのが台湾だ。優秀で志があり、国家の行政を守るために日夜激務をこなしながら、いつまでも国会議員にアゴで使われて、印象操作で悪者にされ、出世にも限界がある、どこかの国の官僚諸氏が気の毒になる

有事にグダグダになるのも当然の日本型「素人内閣」

議院内閣制の日本は、いつの間にか国会(立法府)の「上がり」の席が大臣(行政府)のポストになってはいないだろうか。

選回数や派閥の力関係で決まってしまう閣僚。能力や経験、実力無視の、素人お気楽大臣

担当省庁における指揮監督が本務であるはずの大臣が、必要以上に国会への出席や答弁に縛られているのもおかしな話だ。しかも、国会議員が大臣に質問する内容は、スキャンダルやゴシップなどの揚げ足取りばかりで、行政運営(国家)をお互いに良くしていこうとする姿勢が見えない。

明治維新から150年、敗戦から75年。戦後復興で一途に走り続けた日本の制度は、まだ通用するのか。憲法施行から73年、今回の新型コロナ対応での教訓を活かすためにも、憲法第9条の改正論議よりも先に、日本の政治制度そのものについて根本的に考え直す時期が来ているのではないだろうか。

コロナ禍という災いを転じて福に変えられるか

これまでのように喉元過ぎれば熱さを忘れ何となく窮屈で嫌な社会とこの不安を、このまま子孫に残すのか「世界に誇れる日本」を取り戻せるかどうかは、われわれの決断と行動次第ではないだろうか。

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ちょうとWindows95が出た当時、青島幸雄というタレント議員が東京都都知事になりました。

臨海副都心開発を中止したのですが、後日、現地を見たことがなかった、と聞いた覚えがあります。

人気投票のようになるトップを直接選ぶ選挙方法(大統領制)は、怖い、と思ったので、日本の総理大臣の選び方を否定するつもりはありません。

ただ、

「パソコンに触ったことがないIT大臣」なんてありえない

これは、誰だってそう思っているはずです。

今回、この記事を読み始めたの、この一文があったからでした。

たまたま、IT大臣だから、私たちにも、大臣にその素養がない、というのは、すぐに判断できますが、他の分野についてだと、わからないですものね。

きっと、他の分野もそうなんじゃないかと思うのですが、それが、今回のような異常事態、緊急事態になると、あぶりだされる、ということだと思います。

そうはいっても、縁の下の力持ちがたくさんいるはずですので、一致協力して、コロナに打ち勝たねば、です。

 

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