Dell Precision Tower T3600の修理

以前に納品したDell Precision Tower T3600のお客様から、パソコンがウィルスに感染されたみたいで困っている、と言う電話をもらいました。

症状を聞くと、画面が砂嵐と言うよりも変な数字が羅列されて、パッパッパッパッと点滅を繰り返す、というような内容でした。

その後、この状況が収まったので、ウィルスソフトのESETでウィルスチェックをしたところ、心配な表示が出ている、という内容です。

現場で症状を見せてもらったのですが、今回はパソコンをお預かりして、設備の整った環境でいろいろテストをすることにしました。

結論としては、今回のトラブルの原因は、グラフィックボードの故障でした。

そこで、全く同じではありませんが、nVIDIA QUADRO シリーズの グラフィックボード と交換したところ、問題なくトラブルは解消されました。

ところが、実は、問題は、ここからはじまりました。

パソコンを再起動すると、今まで見たことがない警告画面が出るようになってしまったんです。

英語の文字列を全部書き写して、翻訳をしたあとに、Googleでも検索をしていました。

The hardware ju,per is removed to override the system password setting. system password has been erased and password can not be changed. pleaseconnect the hardware jumper to perform any password changes.

そうすると、YouTubeで外国の方が、機種は少し違うものの、とてもわかりやすく解説をしてくれていました。

実はこのnVIDIA QUADROのグラフィックボード、とても大きくて、抜くときに、爪を外さないと抜けないんですが、それを毎回苦労します。

今回は、爪の場所を間違えて、マザーボードについてるパスワード関係のジャンパーピン付近を触ってしまい、その際に、ジャンパーピンを引っ掛けて抜いてしまっていたようです。

もしやと思って、パソコンの中を覗いたところ、あった、あった、ありました、幸いにも青い1センチ位の小さいジャンパーピンが見つかりました。

YouTubeの解説の機種とは違っていましたが、「PSW」という文字列があったので、そこに慎重にジャンパーピンを戻したところ、この警告画面は消えました。

例えば、高級メガネも、耳にかける棒状のものと、メガネの本体をつなげる小さいネジがなければ、役にたたないですよね。

今回のジャンパーピンは、何これ、という位の小さい部品なのに、このメガネの小さいネジと同じで、とても重要なものでした。

ちなみに、昔のIDEのハードディスクの増設などで、ジャンパーピンの知識は必須でしたが、最近は、ジャンパーピンという言葉自体、知らないユーザーも多いかもしれませんね。

それからもう一つ、ウィルスチェックで心配していた、という点です。

それは、ウィルスチェックしている時に、「~を開けません」と言うファイルがたくさん出てきて、これが、ウィルスに感染したファイルではないのか、ということです。

これはどういうことかと言うと、システムのファイルなどの他、例えばメールでパスワード付きのZIPファイルが分等が送られてきた場合、ウィルスソフトは、そのパスワードを解読することができませんので、中身を上チェックすることができないんです。

そこでこのような表示になります。

少し前のニュースで、やはりこの点が問題になっていました。

メールでパスワード付きのファイルをメールで送る場合に、ウィルスソフトは、このパスワードを突破することができませんので、そのファイルのウィルスチェックができない、という問題です。

これについては、なかなか難しい問題ですが、何が問題になっているかと言うと、例えば、メールでファイルを送ってくる人が、わざとではなく、たまたまウィルスに感染したファイルを圧縮してパスワードをつけてメールで送ってきたとします。

受信者は、信頼できる人からのメールと言うことで安心してzipを回答して、そのファイルを開いたとします。

そうするとウィルスに感染される、と言うことになってしまいます。

つまり、メールの送受信段階での門番であるウィルスチェックを通り抜けてしまう、というわけです。

ESETの場合には、ファイルを右クリックするとウイルスチェックをする項目がありますので、手間ではありますが、手動でこのファイルをチェックする、というのが、自衛手段としては、有効だと思います。

目次