中国進出は「地獄」…日本企業は失敗を認めてす ぐに撤退すべし!

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従業員の生命・安全よりも金儲けが大事なのか?

写真:現代ビジネス

12月24日の記事「ウイグル人権法案、じつは『日本企業』が他人事とはいえない可能性」で、日本企業において、チベットやウイグルの人々の人権を守ろうという意識がかなり欠如している現状について述べた。

【写真】「日本のどこがダメなのか?」に対する中国ネット民の驚きの回答

そして「国家安全維持法」が香港で施行された今、「中国共産党が行う市民への弾圧」に対する日本企業の鈍い動きを見ていると、残念ながらその体質は変わっていないように思える。

10月22日の記事「日本人が知らない『温暖化対策』巨額すぎる無駄なコスト」などで述べたように、「ESG(社会貢献)」などと恰好をつけて見せびらかしている「地球温暖化対策」は、世界の人々の幸せには役立たない。

むしろ、天井の無いアウシュビッツと呼ばれるウイグルの人々を援助する(少なくとも中国共産党に協力的行為を行わないようにする)ことの方が、よっぽど立派なESGであるし、消費者の支持も得られるはずだ。

もっとも「反民主主義」の人々を顧客として取り込もうとするなら別だが……。もしそのようなことを行ったら先進国では大多数である「民主主義者」の支持を失う。

しかし、企業が行わなければならない最も重要なESGは「従業員を幸せにする」ことである。

11月20日の記事「日本企業はバカか…!  いまこそ『終身雇用』が大切である決定的理由」で述べたように、終身雇用の維持こそが、長期的に企業を繁栄させる重要な要素であるのと同時に、企業が行うべきESGの最も重要な部分である。
従業員を守ることは立派なESGである

従業員というのは、企業にとって最も身近な「市民」である。その「身内である市民」の幸せをリストラによって破壊しているのに、「地球市民」のためにESGを頑張りますなどと声高に叫ぶ人々の偽善は、天国に通じる針の穴ほどの小さな入り口が絶対に通れないほどだ。

もちろん、従業員の削減が必要な場合があることは否定しないが、その場合は経営者も痛みを分かち合うべきであるし、地球温暖化騒動に使う資金があれば、まず「地球市民の1人である従業員」を救うために使うべきである。

さらに私が、「従業員の人権が無視されている」と感じるのは、「国家安全維持法」が試行されている現在でも、香港はもとより中国大陸でのビジネスを続け、従業員を「危険地帯」に送り込んでいることである。

例えば、私のこの記事が「中国共産党に批判的」(実際そうだが……)と判断されれば、逮捕・監禁されるのが「国家安全維持法」だ。日本にいれば当面安全なはずだが、例えば中国共産党に拉致されて「中国大陸を自分の意思で訪問した(そんなことはありえないが……)」と発表されることも考えられる。

ましてや、香港や中国大陸で居住している日本人たちには何が起こるかわからない。これまでも多くの日本企業の従業員が「不明瞭な理由」で逮捕・監禁されてきたが、中国共産党に対して抗議の声を上げた日本企業は聞いたことが無いし、日本政府も弱腰だ。

従業員の「安全・安心・生命」を守り抜く強い意志を持たない日本企業は、従業員を香港や中国大陸に送り込むべきではない。

当初、世界はナチスを歓迎していた

少なからぬ読者は、これまで奇跡の成長などによって、礼賛の的であった「中国」が今や先進国からは「人類の敵」と認識されている事態の急変に戸惑っているかもしれない。

しかし、同じようなことは過去、ナチス・ドイツに対する世界の国々からの評価でも起こっているのである。

ウィンストン・チャーチルが政権の座につくまでは、媚ナチ派のネヴィル・チェンバレンが英国首相として融和的な態度を維持し、それがナチスを増長させポーランド侵攻に至る原因の1つになった。

その後の「ナチス」がハリウッド(ユダヤ人が強い力を持っている)映画などで執拗にたたかれる環境の中で育った我々は、ナチスは「悪」というイメージしかない。しかし、ナチスは1933年の選挙による国民の投票を経て政権を獲得しているということを忘れてはいけない。

ヒットラーは、ロシアのプーチン氏のように「普通選挙」で選ばれているから、その他の民主国家もヒットラー率いるナチスを尊重していたのだ。その点で普通選挙を経ていない中国共産党の指導者たちは、より「非民主主義的」である。

だから、少なくとも1939年のポーランド侵攻まではナチス支持派が欧州にも多数いたし、むしろナチス支持派の方が多かった可能性もある。

特にドイツ国民にとって、ヒットラーはアウトバーンを建設し、第1次大戦でボロボロになったドイツに諸外国に負けない防衛力を復活させた英雄であった。
ナチス・ドイツとの取引は今でも黒歴史

そして、ポーランド侵攻以後もナチス支持(容認)を続けたのが、米国民主党のルーズベルト政権である。彼自身が媚ナチ派であったことも影響したのであろうが、米国全体、特に経済界がナチス・ドイツとの関係継続を望んだからである。

その証拠に1941年12月8日に日本が真珠湾を攻撃するまで、米国はフランスや英国を助けてナチス・ドイツと戦おうとはしなかった。

あからさまな反日である民主党ルーズベルト政権(8月7日の記事「もし米国に『日本にとって悪夢』の民主党政権が誕生したら?」参照)は、日本にプレッシャーを与え続け「日本」を口実に第2次世界大戦に参戦するという戦略をとったと考えられる。

日本は愚かにも、まんまとその戦略に乗せられ、真珠湾を攻撃する結果になった……

実際、大空の英雄リンドバーグがナチスを称賛していただけではなく、多くの米国企業がナチス・ドイツとの取引に積極的であった。

有名なのは 米国の大手コンピュータ(当時なのでパンチカード式)メーカーの創業者が、ナチスから叙勲された事件である。さすがに色々な批判を浴びて後に返還したのだが、同社のコンピュータが、アウシュビッツなどの強制収容所で使われた可能性は否定できない。

勲章を返還せずに、「ナチ協力者」というレッテルを張られていたら、戦後の同社の繁栄はなかったに違いない。

ナチス・ドイツが現在のように「絶対的な悪」として扱われるようになったのは、米軍兵士がアウシュビッツなどの強制収容所に乗り込んで、惨状をその目で確かめてからである。それまでは、さすがに「絶対的な悪」として扱う人々は少なかったのだ。

同じことが共産主義中国にも言える。ウイグルやチベットは中国共産党の厳しい管理下にあるため、実態がはっきりとわからない。

いずれウイグルやチベットの惨状は何らかの形で明らかになるであろうが、その時に「中国共産党との親密な関係」は間違いなく「黒歴史」になるはずだ。

そもそも中国進出そのものに大きな間違いがあった

拙書、「韓国企業はなぜ中国から夜逃げするのか」で中国進出の問題点は、色々と述べたが、その問題点を一言で言えば「行きはよいよい、帰りは怖い……」である。

中国大陸に進出する際には、色々な優遇措置があり、大宴会で歓迎されたりもする。しかし、いざ撤退するとなると「万里の長城」のようなハードルが待ち構えている。一言で言えば「有り金を全部おいて、さらに追い銭を払わないとここから出さないよ」という仕組みなのだ。

また、中国大陸から退却しようとする企業の社長や幹部が従業員に監禁されるという事件も起こっている。

中国に進出した企業は現在「行くは地獄、帰るも地獄」の状態に追い込まれている。

また、もともと中国大陸で稼いだ利益(人民元)の海外への持ち出しには厳しい制限がある。儲かっているように見えても、その儲けは中国大陸で再投資するくらいしか使い道がないのだ。

そのため、現金ではなく商品として利益を持ち込み、その商品を日本で換金して円を手に入れるという手法を使っている企業もある。

物事が追い風の時には「なんとかなる」と甘い考えでやってきたことが、現在のような向かい風の状況では、重い足かせとなる。

結局、中国大陸からの撤退はすべてを失うだけではなく、追い銭を払うことにもなりかねない。

しかし、それでも従業員の「安心・安全・生命」におけるリスクを軽減できるし、撤退以降はさらなる追い銭を払う必要もない。

投資には「見切り千両」という有名な言葉がある。判断を間違えたときでも少ない額で損切りをして莫大な損失から逃れることができれば、その見切りという行動には千両の価値があるということである。

確かに、現在の中国大陸からの撤退は損切りになる場合が多いであろうが、それでもそれ以上の莫大な損失と、永遠に「黒歴史」を背負うよりははるかにましである。

大原 浩(国際投資アナリスト)

以前、ラジオを聴きながら仕事をしているときに、竹村健一さんが、財テクのことと、中国進出のことを盛んに話しをしていた記憶があります。

それを言った張本人は、すでにこの世を去り、責任のとりようもありません・・・・。

結局、歴史が最終的に価値を教えてくれる、ということなんでしょうね。

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