今日のテーマは「RAID1(ミラー)の落とし穴」と「バックアップの必要性・重要性」です。
パソコンで保存してある大事なデータは、ある日突然読めなくなることがあります。
- パソコンの電源が突然入らなくなった
- パソコンの電源スイッチを入れても、エラー表示が出て動かなくなった
- 大切なデータの入っているフォルダーが突然開かなくなった
- 重要なファイルを開こうとしたら、ファイルが壊れていて開かなくなった。
こういうトラブルは、本当に、前触れもなく、突然発生することがほとんどなので、事前に対策をとっておかないと、大変なことになります。
ところが、「大変なことになる」ということを、ほとんどの人は、「何気なく」「無意識のうちに」はわかっていますが、実際に事の重大さに気づくのは、トラブルが発生した後です。
もしも、下記のようなトラブルが「今」突然起きたらどうしますか?
- 子どもの出産→乳幼児→保育園→小学校→中学校・・・の成長記録(写真やビデオ)が消えてしまった。
- 得意先名簿などの住所録が消えてしまった。
- 見積書や請求書のデータが消えてしまった。
- メールの送受信のデータが消えてしまった。
などなど
消えてしまったデータが「二度と戻ってこないデータ」だとわかった瞬間に、頭は真っ白、パニックになると思いませんか?
そこで、このような体験をした人は、事前の対策としてデータの保存先を工夫するようになります。
- データはシステムのディスクC以外のディスクに保存する
- ハードディスクをRAID1(ミラー)にする
- 外付けのディスクに保存する
・USBメモリーに保存する
・外付けハードディスクに保存する - クラウドに保存する
などなど
今回は、このうち、「RAID1(ミラー)の落とし穴」についてです。
まず、ついさき程、朝起きてパソコンでメールを確認しようしたら開かないので、メールの保管場所を確認したところ、こんなエラーメッセージが出ました。
なんと、メールのデータ保存しているフォルダーが壊れてしまってアクセス不能になってしまったのです。
私は、過去にメールのデータを消失させてしまって大変な目にあったことがあるので、以来、メールのデータの保存先は、
- システムのディスクC以外のディスクに保存する
- 保存先は外付けのハードディスクにする
- 外付けのハードディスクはRAID1(ミラー)にする
このようにしています。
ところが、今回のトラブルは、RAID1(ミラー)では役にたたない事例なんです。
これが、今回の「RAID1(ミラー)の落とし穴」の内容です。
RAID1というのは、簡単にいうと、同じ容量のハードディスクを2台用意して、同時にデータを書き込んで、リアルタイムにそっくり双子のハードディスクにデータを保存する仕組みです。
ですが、このRAID1の最大の利点が、実は、逆にRAID1の最大の欠点なんです。
同じ内容のデータが同時に2台のハードディスクに記録される、ということは、今回のようにフォルダーが壊れたときは、2台とも同時にフォルダーが触れてしまうのです。
他にも、ウィルスでデータが感染されると、2台は瓜二つの双子なので、2台ともウィルスに感染されてしまいます。
また、間違ってデータを削除すると、2台とも同時にデータがなくなります。
上記のようなトラブルに対しては、RAID1では対応できない、それが「RAID1(ミラー)の落とし穴」の内容です。
ハードディスクの価格が下がったので、量販店などでは、外付けハードディスクはRAID1(ミラー)の製品が増えています。
データを保護するためには、RAID1(ミラー)にした方がいい、ということは、知れ渡ってきましたが、怖いのは、RAID1(ミラー)にすれば、これでもう安全・安心だ、と思ってしまうことです。
データの保存先を「RAID1(ミラー)」にすることは、データを守る上で、とても重要で必要なことですが、それだけでは不十分だ、ということをぜひとも理解してとくことが大切です。
「じゃぁ、どうすればいいんだいっ!」これが一番のポイントです。
今朝起きた「メールを使えなくなってしまった」トラブルは、どうやって解決するのか、です。
実は、今回のトラブルは、10分位で解決して、すぐにメールを使えるようになりました。
それは、RAID1のデータを別のRAID1のハードディスクにバックアップをとっていたからです。
2台目のRAID1でバックアップしていた1台目のRAID1のメールデータを1台目に戻しました。
ただ、今回は特殊事例で、今までのメールのデートの入っていたフォルダーが削除もできなくなっていたので、新しいフォダーを作成して、設定をしなおしました。
今回の内容をまとめると「データを安心・安全」に保存するには
- システムのディスクC以外のディスクに保存する
- 保存先は外付けのハードディスクにする
- 外付けのハードディスクはRAID1(ミラー)にする
- 保存したデータのバックアップをとる
です。
手遅れになる前に是非とも実行してみて下さいね。