ヨーロッパで、日本発「宮脇方式」の植樹が急速 に拡大。従来の10倍の速さで成長し、地球環 境保全の切り札に

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生物や植物の多様性を保護したり、地球温暖化の原因の二酸化炭素を吸収し
たり、地球環境にとって重要な存在である森林。しかし、現実には森林の面積は
減少しているのが現実だ。

そんな中、日本の植物学者が考案した植樹方法が注目を集めている。
日本生まれの植樹手法「宮脇方式」

世界的に森林が減少する現状にゲームチェンジャーとして注目を集めているのが、日本の植物学者である宮脇昭氏の研究に基づいた「ミニ森林」だ。宮脇昭氏はその土地本来の樹木に、さまざまな種類の植物を混ぜて植樹を行い、森をつくる「混植・密植型植樹」を提唱。これまでアジア各地に1700以上の森を作ってきた人物だ。

学校の校庭や道路沿いに設置されることが多い「宮脇方式」の森は、従来の方法で植林を行った場合に比べ、10倍の速さで成長、30倍の密度と100倍の生物多様性を持つという。また、昨年発表された研究によれば、自然林は単一種の植物で構成された植林地に比べると、40倍の二酸化炭素を吸収できると推定されている。
ヨーロッパで広がる「ミニ森林」

この日本生まれのミニ森林が今、ヨーロッパで熱い視線を注がれている。野生生物学者であるエリック・ダイナーシュタイン氏も「ミニ森林は、野生生物にとっての通路を作ることにもつながります。森に住む虫たちがワタリドリのエサとなるかもしれません」と『The Guardian』の取材に、語っている。

オランダでは、自然保護団体が2015年から支援を行い、宮脇方式のミニ森林を100カ所に設ける活動を行っている。2022年までには、2倍以上に増やす予定だ。また同様の取り組みを12カ国でも行われている。

フランスでは2018年3月に最初のミニ森林が誕生。パリの交通量の多い4車線の道路のそばに騒音を減らし、近隣の地域の空気をろ過することが目的にミニ森林が設けられた。パリ以外でもトゥールーズでミニ森林がつくられている。ベルギーでも、博物学者が2016年からミニ森林をつくるため、ボランティアと自治体と協力し、300本の木を植えた。現在3メートルの高さにまで成長しているという。

イギリスでも、オックスフォードシャー州に200平方メートルに6000本の木が植えられたミニ森林が生まれている。現在オックスフォードでも新たなミニ森林をつくる計画が進行中だ。欧州に広がるミニ森林。悪化する地球環境を食い止める一歩になるかもしれない。

仲田拓也

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