訃報>アフガニスタン東部ナンガルハル州ジャララバードで4日、現地で医療支援などの活動を続ける日本人医師、中村哲さん(73)

 【シンガポール=森浩】アフガニスタン東部ナンガルハル州ジャララバードで4日、現地で医療支援などの活動を続ける日本人医師、中村哲さん(73)らが乗った車が武装勢力に襲撃された。ロイター通信などによると、中村さんは右胸に銃弾を受け、撃たれた直後は意識があったが、運ばれた病院で死亡した。

地元警察によると、同乗していたボディーガードと運転手らアフガン人5人も死亡した。銃撃現場には中村医師以外に日本人はいなかった。犯行声明は出ていないが、イスラム原理主義勢力タリバンは関与を否定している。

中村さんはアフガン支援を行う非政府組織「ペシャワール会」(福岡市)の現地代表で、長年にわたる医療支援や灌漑(かんがい)事業の指導などで、2018年にはアフガン政府から勲章を授与された。今年10月には名誉市民権も授与された。

同感です。

ご冥福をお祈りいたします。

アフガニスタンで長年、支援に携わって来た中村哲医師が12月4日、現地で何者かの銃撃を受けて死亡した。

中村さんは、医療や灌漑(かんがい)整備などの支援事業を40年近くにわたり続けてきた。日本だけでなくアフガニスタンからも死を悼む声があがっている。

Twitter上では「ナカムラ」というアラビア文字のハッシュタグができ、人々がダリー語やパシュトー語などアフガンの言葉でメッセージを寄せている。

ニュースで中村さんの死亡を聞き、中村さんの肖像を描いたアフガン人の大学生がいる。BuzzFeed Newsはメッセンジャーを通じて話を聞いた。【 BuzzFeed Japan/ 冨田すみれ子】

中村さん「みんな心から尊敬している」

この絵を描いたのは、アフガニスタンの首都カブールに住む、大学生のイクバル・タルナクさんだ。カブール内の美大で絵画を学んでいるという。

タルナクさんは「中村さんはここでは、とてもよく知られていて、アフガニスタンのために働きかけて下さった方だと、みんな心から尊敬しています」と話す。

銃撃事件で中村さんが死亡したことを知り、悲しみと中村さんを悼む思いから、肖像を描いたという。

タルナクさんは話す。

「今回の事件についてアフガニスタン人は本当に怒っていて、深い悲しみを感じています。私も事件に対して本当に憤りを感じます。アフガニスタンにとって、今日はとても悲しい日です」

「彼はアフガニスタンの英雄」

タルナクさんは、自分のFacebookに中村さんの肖像を掲載。友人らが、FacebookやTwitterで追悼の言葉と共に投稿している。タルナクさんは話す。

「中村さんはアフガニスタンのことを愛してくれていて、彼の農業に関するプロジェクトのことは、みんなよく知っていました。彼の功績に心から感謝したいし、日本にもありがとうと言いたい」

「彼はアフガニスタンの英雄です」

「許せない気持ちでいっぱい」 中村さん銃撃死で女優の吉永さん

16年にペシャワール会が出したアフガニスタンでの中村哲さんらの活動を紹介したDVDで、ナレーションを担当した女優の吉永小百合さんは4日、中村さんが銃撃され死亡したとの知らせに「許せないという気持ちでいっぱいです」と語った。

 吉永さんは「中村さんらがアフガンの人々のために現地で続けてきた平和活動に共感していました」と話した。

 DVDのタイトルは「アフガニスタン 用水路が運ぶ恵みと平和」。中村さんらの現地での農業用水路の建設作業を紹介したもので、吉永さんが「用水路は、地域や日本の人々の謙虚な祈りに支えられて実現した」という中村さんのメッセージを朗読している。

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